Google Cloud と AWS の比較

2022-03-29

Google Cloud と AWS それぞれの特徴と比較について記載する。

Google Cloud と AWS の特徴

Google Cloud の特徴

  • Google 製サービスとの連携が容易
    • 例えば、 Google Analytics のデータを BigQuery にエキスポート出来たりする
  • グローバルなサービス展開に強い
    • 例えば、VPC などのネットワーク系サービスが全リージョン横断で構築出来たりする
  • OSS ベースのマネージドサービスが豊富
    • 代表的なところでいうと Kubernetes の GKE 、Apache Beam の Cloud Dataflow 、 Apache Spark/Hadoop の Cloud Dataproc など
  • ビッグデータ分析・AI系のサービスが強い

AWS の特徴

  • とにかくサービスの種類が多く、エンハンスも早い
    • スクラッチの作り込みを避けたい場合、使えるものが多い
  • パートナー制度( APN )により多様なサードパーティ製品と連携可能
  • クラウドエンジニアが多い
    • パブリッククラウドシェア 1 位で、コミュニティも多い
  • 準拠法・裁判所は 日本法・東京地方裁判所を指定可能
    • Google Cloud はいずれも米国

Google Cloud と AWS の比較

Google Cloud 視点で AWS と比較すると以下のようなものが挙げられる。(網羅性は無いので注意)

  • IAM
    • Cloud IAMはGoogleアカウントに対してプロジェクト毎にロールを割り当てる。(AWSのように管理者が独自のIAMアカウントを作って管理するわけではない)
    • 階層になっているIAMだが、階層の下に対してポリシーを継承できるものの下でより強い権限にてポリシーを上書きすることができる。
  • プロジェクトの概念
    • AWSでは契約ごとに払い出されるアカウント払い出されるが、GCPではプロジェクトという単位になっており、いくつでも自由に作れる。
    • プロジェクト単位で課金やIAMを分けられる。
  • ネットワーク
    • GCPではVPCを作ると初めからマルチリージョンで作られる / ゾーン(AZ相当)を跨ったサブネットが作れる。
    • 外部IPアドレス(EIP相当)は、テンポラリーIPを昇格させることができる。また、グローバルに負荷分散できるIPも取得できる。
  • データベース
    • CloudSQL(RDS相当)にOracleはない。(Bare Metal Solution にある)
  • API
    • 各サービスを操作するAPIがあるのだが初期で有効になっているものはほとんどなく、ユーザが意図的に有効化しないとつかえない。
  • ストレージ
    • AWSのGlacierはデータを読み出す際に数時間かかるが、GCPのクラウドストレージのオプションであるColdLineやNearLineは同じようなサービスでありながら、通常のストレージと同じ速度で読み出しができる。
  • LoadBalancer
    • グローバル向けに HTTPロードバランサとSSLロードバランサとTCPロードバランサ、リージョン向けにネットワークロードバランサ(TCP/UDP/SSL) がある。
    • 内部向けにはインターナルロードバランサがある。(HTTP(S)/TCP/UDP)
    • グローバル向けの方はリバースプロキシサーバで、リージョン向け/内部向けはロードバランサ。
    • GCPでグローバルIPを取得し、LBを前段におくとマルチリージョンでの負荷分散が行われる。
  • 監視
    • オペレーションスイート(旧Stackdriver)の有料のプレミアム階層では、AWSのリソースも同じダッシュボード上で監視ができる。
    • オペレーションスイート(旧Stackdriver)アカウントに複数のGCPアカウントやAWSアカウントを紐付けることができる。
    • リソースを個々のインスタンスではなく、「Webサーバグループ」などとまとめて監視することもできる。

Google Cloud と AWS のシェア

Synergy Research の 2022 年 2 月 3 日の発表 によると、AWS がシェア 33% で 1 位、Google Cloud で 9% で 3 位という結果だった。(ちなみに 2 位は Azure)

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